税理士を変更するタイミングとは
決算や確定申告、経営相談などを税理士にされている方も多いかと思います。しかし、その税理士とトラブルになるなどの理由で税理士を変更することもよくあります。税理士を変更するタイミングを間違えてしまうと更なるトラブルを抱えてしまうこともあります。スムーズに税理士を変更するためのポイントを押さえておきましょう。
目次
税理士変更に適したタイミングとは
顧問税理士や普段依頼している税理士を変更するタイミングとしては、主に2つのタイミングがあります。この2つのタイミングで変更することによって、税理士のスムーズな変更をすることが可能になります。
① 決算から2~3か月後の法人税申告書を提出した直後
法人では任意の事業年度と呼ばれる会計の区切りを設定し、その事業年度が終了したら2か月以内に法人税の申告と納税を行う必要があります。この法人税の申告と納税の期間は、特に税理士とのやり取りが増えるタイミングであり、このタイミングで税理士を変更することはおすすめいたしません。
また、決算期直前の変更の場合も税理士との節税のやり取りなどが多くなってくる時期である上に、この時期に変更を行うと税理士に預けている資料の返却をしてもらえなかったり、後任の税理士にうまく引継ぎをしてくれなかったりするなどといったデメリットが大きくなっていきます。
そのためにも、税理士の変更は法人税の申告納税が終了して、何かトラブルがあったとしてもすぐに対応できるように事業年度のはじめをおすすめいたします。
② 税務調査が終了し、修正まで終わった直後
2つ目のタイミングは税務調査が終了して、修正申告まで終了した直後です。税務調査が行われている間にはもちろん税理士を変更すると引継ぎがうまく行われないということが発生してしまいます。税務調査が終了すると、しばらくは税務調査も入らない可能性も高く、税理士を変更するには絶好のタイミングとも言えます。
またこのタイミングは、現状の税理士にも変更を伝えやすい、理由を伝えやすいキリの良いタイミングでもあり、このタイミングでの変更もおすすめしております。
よくある税理士を変更したい理由
税理士を変更したい理由は様々な理由があるかと思います。その中でも、よくある税理士を変更したい理由について解説していきます。
① 税理士に支払う報酬が高い
一つ目は、税理士に支払う報酬が高いということです。税理士に支払う報酬は毎月の顧問制である場合や、決算などに応じた案件ごとの報酬である場合などがありますが、業務内容に対して支払う報酬が高い場合には、税理士を変更することで出費を抑えることが可能です。
② 節税効果や資金繰りについて的確なアドバイスがもらえない
二つ目は、税理士に節税効果や資金繰りなどの「税務会計に関するアドバイスがもらえない」という場合です。税理士は決算書類の作成代行などといった業務もありますが、それだけでなく、節税や資金繰りについて教えてほしい経営者も多くいらっしゃいます。
もし、節税効果や資金繰りについてお悩みであり、税理士が税務申告に関することしか業務を行ってくれない場合には、税理士を変更することもご検討いただくことをおすすめいたします。
③ 相性が合わない
最後にあげられる税理士を変更する理由としては、相性が合わないということがあげられます。例えば、税理士が非常に細かい、人柄が合わない(まじめすぎる、適当すぎる)、返答が遅いなどといったことも税理士を変更したい理由としてあげられます。
今の税理士の不満は何かを明確にしておきましょう
税理士を変更する際には、変更をすることで解決できること、出来ないことがあります。税理士を変更することによってそのお悩みが解決するかをまずは明確にしましょう。
税理士変更の注意点
税理士を変更する際には、変更する際の注意点を押さえておくことで、トラブルを防ぐことが可能になります。税理士を変更する際の注意点は次のようなものがあります。
① 税理士の変更のタイミングを逃さない
税理士を変更する際には、変更のタイミングを逃さないようにしましょう。タイミングは先に述べた通り、主に2つのタイミングがあります。このタイミングを逃さないように変更をしましょう。
② 今の税理士の不満は何かを洗いだす
税理士を変更することで解決できることやできないことがあります。税理士を変更することで今の不満は解決できるかを変更前に明確にしておきましょう。
③ 引継ぎまでに余裕を持った時間を持つ
税理士を変更する際には、変更までに余裕を持って時間を確保しておきましょう。引継ぎの資料を作っておかないといけない、今の税理士に渡している資料があればその資料を返却してもらえるか、返却の手段などもそれぞれバラバラであるため、余裕をもって次の税理士の選定や引継ぎを行いましょう。
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資格者紹介
Staff

父親が会社経営をしていて、子どもの頃から将来は自分で起業し、自分の思うような人生を自分で切り拓いて生きていきたい、と考えていました。
父親の背中をずっと見てきましたので、経営者の思いや悩み、苦労などにも傍で触れることができました。
そして大学時代に出会った税理士という資格は、中小企業の最も身近なパートナーであることに非常に魅力を感じ、税理士を目指そうと決意しました。
大学卒業後、仕事をしながらの受験生活は長丁場となりましたが、無事に税理士試験に合格。
実際に自分が税理士として仕事をしていて感じることは、税理士の仕事はとてもやり甲斐があり、責任も重大であるということです。
ただし、税理士の使命は「正しい経理処理や税金計算をして、間違いのない申告書を作る」だけではありません。
専門家としての事務的なサービスにとどまらず、経営者が誰にも言えないような悩みを抱えた時に、真っ先に弊所のことを思い出して頂き、気兼ねなくご相談できるように心掛けています。
そして、経営者の思いに本気で応え、共に問題解決をしていきます。
そのため、経営者とのコミュニケーションを積み重ねにより、本物の信頼関係を構築することは重要です。
さらに「スピード対応」を常に心掛け、経営者が事業に専念できるよう、万全のサポートをさせて頂きます。
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- 所属団体
- 東京税理士会
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- 著書
- あさ出版「中小企業の資金調達方法がわかる本」(共著)
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- 経歴
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大学を卒業後、3年間の受験専念期間を経て、一般企業に営業職として入社。
その後、会計事務所に入所し、キャリアを積む。
2011年、税理士試験合格。翌2012年、税理士登録。
「より主体的に、責任を持って業務に取り組んでいきたい」と考え、2013年独立。
森下税理士事務所を開設する。
事務所概要
Office Overview