【事業承継・引継ぎ補助金】制度の特徴や要件など
事業承継・引継ぎ補助金という制度をご存じでしょうか。
この制度は平成29年に創設され、現在まで継続されている実績のある制度です。
本記事では、事業承継・引継ぎ補助金に関する制度の特徴や要件について解説します。
事業承継・引継ぎ補助金とは
事業承継・引継ぎ補助金とは、事業承継を契機として新しい取り組みなどを行う中小企業および、事業再編、事業統合に伴う経営資源の引継ぎを行う中小企業などを支援する制度です。
なお、2025年度からは「事業承継・M&A補助金」に名称が変更されます。
この補助金は、中小企業の経営者の高齢化や後継者不足が背景にあり、事業承継、事業再編、事業統合を促進し、経営の活性化を図ることを目的としています。
事業承継・M&A補助金の特徴
事業承継・M&A補助金の支援枠は、事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠、廃業・再チャレンジ枠の4つに決定しました。
補助の対象となる取り組み内容や経費の種類に応じて支援枠を4つ定めることで、事業者の多様なニーズに対応している特徴があります。
事業承継・引継ぎ補助金では複数の締め切りを設定し通年で公募しているので、ゆとりをもって申請しやすくなっています。
また、補助金の電子申請システムjGrants(ジェイグランツ)を利用する必要があります。
この点は、名称を変えても変更されないと考えられます。
事業承継・M&A補助金の要件
支援枠によって要件は異なるので、それぞれ確認しましょう。
事業承継促進枠
事業承継促進枠は、事業承継に向けて、経営の活性化を目的に設備投資を行う際に適用します。
要件は、5年以内に親族内承継または従業員承継を予定しているものです。
補助上限額は、800~1,000万円で、補助率は1/2(小規模事業者は2/3)です。
対象経費は、設備費、旅費、外注費などが挙げられます。
専門家活用枠
専門家活用枠は、後継者不在や経営力強化など理由でM&Aのニーズをもつ中小企業が、経営資源の引継ぎに際して活用する専門家の費用などに適用されます。
要件は、補助事業期間に経営資源を譲り渡す、または譲り受けるものです。
この支援枠は買い手支援類型と売り手支援類型に分けられます。
買い手支援類型の補助上限額は600~800万円、一定要件を満たせば2,000万円、補助率は1/3あるいは1/2、一定要件を満たすと2/3までです。
売り手支援類型の補助上限額は600~800万円、補助率は1/2あるいは2/3です。
対象経費は謝金や旅費、委託費などが挙げられます。
PMI推進枠
PMI推進枠は、M&Aをした後の経営統合プロセスに関する費用に適用します。
要件は、M&Aに伴い経営資源を譲り受ける予定の中小企業などに関わるPMIの取り組みを行うものです。
この支援枠も2つに分けられ、PMI専門家活用型の補助上限額は150万円で補助率が1/2、事業統合投資類型の補助上限額は800~1,000万円で補助率が1/2あるいは2/3です。
対象経費は設備費や外注費、委託費が挙げられます。
廃業・再チャレンジ枠
廃業・再チャレンジ枠は、事業承継やM&Aに伴って発生する廃業などの費用に適用します。
要件は、事業承継やM&Aの検討・実施などに伴って廃業などを行うものです。
補助上限額は150万円、補助率は1/2あるいは2/3です。
対象経費は解体費や原状回復費、在庫廃業費などが挙げられます。
まとめ
今回は、事業承継・引継ぎ補助金に関する制度の特徴や要件について解説しました。
令和7年度は名称を変更して、事業承継・M&A補助金になりますが、制度の特徴や目的に大きな変更はありません。
むしろ支援枠が拡大されている傾向にあるので、どんどん活用していくのがおすすめです。
事業承継・M&A補助金に関して興味がある方は、一度税理士へ相談することを検討してみてください。
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父親が会社経営をしていて、子どもの頃から将来は自分で起業し、自分の思うような人生を自分で切り拓いて生きていきたい、と考えていました。
父親の背中をずっと見てきましたので、経営者の思いや悩み、苦労などにも傍で触れることができました。
そして大学時代に出会った税理士という資格は、中小企業の最も身近なパートナーであることに非常に魅力を感じ、税理士を目指そうと決意しました。
大学卒業後、仕事をしながらの受験生活は長丁場となりましたが、無事に税理士試験に合格。
実際に自分が税理士として仕事をしていて感じることは、税理士の仕事はとてもやり甲斐があり、責任も重大であるということです。
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専門家としての事務的なサービスにとどまらず、経営者が誰にも言えないような悩みを抱えた時に、真っ先に弊所のことを思い出して頂き、気兼ねなくご相談できるように心掛けています。
そして、経営者の思いに本気で応え、共に問題解決をしていきます。
そのため、経営者とのコミュニケーションを積み重ねにより、本物の信頼関係を構築することは重要です。
さらに「スピード対応」を常に心掛け、経営者が事業に専念できるよう、万全のサポートをさせて頂きます。
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- 所属団体
- 東京税理士会
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- 著書
- あさ出版「中小企業の資金調達方法がわかる本」(共著)
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- 経歴
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大学を卒業後、3年間の受験専念期間を経て、一般企業に営業職として入社。
その後、会計事務所に入所し、キャリアを積む。
2011年、税理士試験合格。翌2012年、税理士登録。
「より主体的に、責任を持って業務に取り組んでいきたい」と考え、2013年独立。
森下税理士事務所を開設する。
事務所概要
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