税理士事務所で働くのに向いているのはどんな人?
税理士事務所は、クライアントである企業や個人の会計処理、税務申告をサポートする役割を担います。
全国に多数の税理士事務所があり、「税理士事務所で働いてみたい」「税理士として働いてみたい」と考える方もいるのではないでしょうか。
どのような方でも就職先となる税理士事務所側が受け入れてくれれば働くことは可能ですが、その後さまざまな問題に直面するかもしれません。あらかじめどのような人に向いている職場なのか知っておけば備えられることもありますので、当記事で税理士事務所での仕事に向いている方の特徴・傾向を紹介させていただきます。
簡単にまとめると、次の人が向いているといえます。
- 責任感や倫理観のある人
- 数字や細かい作業が得意な人
- コミュニケーション能力のある人
- 継続的に学ぶ姿勢がある人
- ITリテラシーが高い人
- 協調性がある人
以下で、それぞれについて説明をしていきます。
責任感や倫理観のある人
税理士事務所の仕事は企業や個人の財務情報に関わるものであるため、責任感や倫理観が求められます。情報の漏洩や不正行為は許されず、このような行為があっては税理士事務所として必要な信用を失うことになってしまいますので、常に誠実な対応が求められます。
- クライアントの情報を厳守する
- 法令を遵守して業務を行う
- 利害関係に左右されず公正な判断を下す
こうした当たり前のことに自信を持って取り組める人が税理士事務所で働くのに向いています。
数字や細かい作業が得意な人
税理士事務所の仕事ではスピードも必要ですが、作業の正確性が特に求められます。記帳を代行することも多く、一つひとつが高度な作業ではなくてもちょっとしたミスがクライアントの納める税額に関わってきますので、几帳面に取り組める性格である方が適正はあるといえます。
そして基本的には数字と向き合う仕事になりますし、数字や計算というものに苦手意識はない方が良いでしょう。
また、これに関連して「簿記の知識があること」「集中力を維持できること」なども重要な能力といえます。
コミュニケーション能力のある人
税理士事務所で働くとき、日々仕訳をするためにパソコンと向き合うケースも多いですが、立場によってはクライアントとの打ち合わせや税務署とのやり取りにも立ち会うことがあります。
そこで税理士として働く場合はもちろん、従業員として働く場合であってもコミュニケーション能力はとても重要な能力といえます。
円滑に業務を遂行するため、そしてクライアントとの信頼関係を築いて長期的に取引を続け、安定的に売上を出し続けるには、「相手にわかりやすい説明ができること」「相手の話をよく聞いてニーズを理解できること」「親しみやすいこと」などが求められます。
継続的に学ぶ姿勢がある人
税理士事務所の仕事は、税法やその他関連する法令に従って進められます。そもそも法人や個人の納税や帳簿等の保存、決算など、法令で義務付けられた行為をサポートするのが主な役割であるため、法令が変われば税理士事務所でやるべきことも変わってきます。
実際、税務や会計に関する法令は変化を続けており、常に最新情報を学び続ける姿勢がなければ適切な職務を遂行することができません。
最近でいうとインボイス制度の運用が始まり、経理業務の負担は大きく増えてしまっています。
税理士事務所で働いている場合も同制度についてよく理解し、適切な処理方法を学ぶ必要があるのです。
そこで例えば「資格取得のための勉強を継続できる」「新しい知識を学ぶことに意欲的である」といった方が向いているといえるでしょう。
ITリテラシーが高い人
バックオフィスの分野ではITシステムの活用が進んでいます。
システムを開発するだけの能力は必要とされませんが、ツールとして使いこなせる能力は必要です。
会計ソフトを扱うことができれば業務の大幅な効率向上が期待できますし、税務以外の業務システムとの連携、コミュニケーションツールとの連携なども図ることができ、全体としての能率も向上します。
また税理士事務所で働くとなれば多様なクライアントとの取引を行うことになるため、扱う会計ソフトも多岐にわたります。
「一つの会計ソフトだけ使える」では不十分で、「触ったことのない会計ソフトにも対応できる」という柔軟性が必要です。
そこでデジタルに疎く、あるいはデジタルに対して苦手意識を持っている方よりも、最新のツールにも順応する力を持っている方の方が税理士事務所で働くのに向いているといえるでしょう。
協調性がある人
税理士事務所での仕事はチームで進めます。
税理士や税理士補助、アルバイトやパートなど、クライアントの規模が大きいほど複数人で仕事に取り組むこととなります。
単独で完結するとは限らないため、税務のスキルがあったとしてもその他のスタッフと協調するだけの力がなければ上手く仕事を進められません。クライアントのこと、チーム全体のことに気を配ることができる能力、また、ここでもコミュニケーション能力は重要になってきます。
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資格者紹介
Staff
父親が会社経営をしていて、子どもの頃から将来は自分で起業し、自分の思うような人生を自分で切り拓いて生きていきたい、と考えていました。
父親の背中をずっと見てきましたので、経営者の思いや悩み、苦労などにも傍で触れることができました。
そして大学時代に出会った税理士という資格は、中小企業の最も身近なパートナーであることに非常に魅力を感じ、税理士を目指そうと決意しました。
大学卒業後、仕事をしながらの受験生活は長丁場となりましたが、無事に税理士試験に合格。
実際に自分が税理士として仕事をしていて感じることは、税理士の仕事はとてもやり甲斐があり、責任も重大であるということです。
ただし、税理士の使命は「正しい経理処理や税金計算をして、間違いのない申告書を作る」だけではありません。
専門家としての事務的なサービスにとどまらず、経営者が誰にも言えないような悩みを抱えた時に、真っ先に弊所のことを思い出して頂き、気兼ねなくご相談できるように心掛けています。
そして、経営者の思いに本気で応え、共に問題解決をしていきます。
そのため、経営者とのコミュニケーションを積み重ねにより、本物の信頼関係を構築することは重要です。
さらに「スピード対応」を常に心掛け、経営者が事業に専念できるよう、万全のサポートをさせて頂きます。
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- 所属団体
- 東京税理士会
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- 著書
- あさ出版「中小企業の資金調達方法がわかる本」(共著)
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- 経歴
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大学を卒業後、3年間の受験専念期間を経て、一般企業に営業職として入社。
その後、会計事務所に入所し、キャリアを積む。
2011年、税理士試験合格。翌2012年、税理士登録。
「より主体的に、責任を持って業務に取り組んでいきたい」と考え、2013年独立。
森下税理士事務所を開設する。
事務所概要
Office Overview