税理士事務所で求められるスキルや能力とは? 重宝される人材は何を備えているのか
目次
税理士事務所で働く際、税法や会計の知識が求められます。また、コミュニケーション能力、営業力、そしてデジタルスキルなども重要なスキルです。
本記事では、税理士事務所で必要とされるスキルや能力について紹介し、それらがなぜ必要なのかを解説していきます。
税理士事務所で求められる専門知識
税理士事務所で働くには、少なくとも税務や会計についての知識が備わっていなければなりません。
また、経営に関わる知識を持っていることも大事な要素です。
税務の知識
そもそも税理士事務所は税務を取り扱う事務所です。クライアントから税制についての相談を受けたときに適切に答えられる必要があります。
税理士事務所で働くすべてのスタッフが税理士の資格を持っている必要はありませんが、一スタッフについても税務知識が備わっているほうが業務も滞ることなく、スムーズに進められるでしょう。
所得税や法人税、消費税などのさまざまな税制を理解しておき、それぞれの税率や控除、申告手続についての知識も備えておきましょう。
そうすることにより税理士事務所で求められる人材になることができます。
会計の知識
会計知識も税理士事務所で働くうえで重要な専門知識です。クライアントからは会計処理を依頼されることもありますので、その業務を適切にサポートできるような体制を整えなければいけません。
会計原則、簿記を学び、損益計算書や貸借対照表、キャッシュフロー計算書などから情報を読み取れるようになっておきましょう。
経営の知識
税制、会計の知識に加え、会社経営に関わる知識も持っておくことでクライアントに対して幅広い提案を行うことができるようになります。
業界ごとの特徴や市場状況も分析し、より適切な経営戦略の提示、資金調達のアドバイスを行うことができれば、重宝される人材になることができるでしょう。
税理士事務所で求められるスキル
必須ではありませんが、次のようなスキルは税理士事務所での仕事にも役に立ちます。
- コミュニケーション能力
- デジタルスキル
- 営業力
- 情報収集能力
- 語学力
それぞれ詳細を説明していきます。
コミュニケーション能力
税理士事務所で働くと、クライアントと対面で話す機会もやってきます。確かな専門知識や分析力を備えていても、話し合いの場でうまく伝えることができなければ意味がありません。
これは税理士事務所に限った話ではありませんが、コミュニケーション能力の高さもスタッフに求められる重要なスキルです。
ここでいうコミュニケーション能力とは、こちら側から情報を伝えるというだけでなく、相手方から必要な情報を聞き出す力も指しています。
的確なアドバイスを提供するためには、一般論としての正解を提示するだけでは不十分です。
クライアントの状況を理解して、最適化された手段等を提示することが大事です。そこでリスニング力の高さも求められます。
コミュニケーション能力は対外的に発揮するだけでなく、内部的なやり取りにおいても重要なスキルです。
業務を効率的に、正確に処理していくためには、税理士事務所内のスタッフが協調しないといけません。
チームワーク良く業務に対応していくには、チーム内でのコミュニケーションが円滑であることも求められます。
デジタルスキル
仕事の多くはパソコンを使って作業します。そのためパソコンを扱えるということは必要最低限のスキルともいえます。
そのうえで、「Excel」などの表計算ソフト、その他事務職で一般的に使われているソフトについては操作ができる状態になっておく必要があります。
また、会計ソフトに対する知識を持っていること、操作ができることも重要なスキルです。
「弥生会計」や「freee」など、多数の会計ソフトがあります。
クライアントによって使用しているソフトは異なりますし、あらゆる会計ソフトに精通しておく必要はありません。
ただ、一切会計ソフトを触ったことがないという方より、1つ2つの会計ソフトは触ったことがあるという方のほうが、新たな会計ソフトへの対応もスムーズです。
そのため会計ソフトについては、試しに導入をしてみて操作感を体験しておくと良いでしょう。
近年ではオンラインコミュニケーションツールが扱えることもパソコンにおける基本スキルになりつつあります。リモート環境で仕事をする機会が増えましたので、「Zoom」や「Microsoft Teams」などを使って問題なくコミュニケーションが取れるスキルも大切です。
営業力
税理士事務所は、立ち上げるだけで勝手にクライアントがやってくるわけではありません。
新規顧客を獲得するための営業活動なども行う必要があります。
営業の観点からは、新たな顧客と出会う機会はどこにあるのかを考え、積極的に接点を持とうとする姿勢が求められます。
また営業を成功させられるかどうかは、コミュニケーション能力の高さにもかかっています。
情報収集能力
税理士事務所で働いていると、さまざまな業界のクライアントと出会うことになります。
その際、当該業界についての知識も持っているとより最適なアドバイスが提供しやすくなります。
事前に幅広い知識を持っていなくてもかまいません。その後情報収集を行うことで業界動向をつかめば良いのです。
あらゆる業界・業種に詳しくなることは現実的に困難ですが、情報収集能力が高ければ、必要な場面で、必要な情報を仕入れることは可能です。
また、税制は法改正により変わることもあります。
その情報をいち早くキャッチし、新制度・新ルールに対応することも税理士事務所で働くうえでとても大事なスキルです。
語学力
グローバル化が進む昨今では、語学力も重要なスキルです。日本語に加え英語も話せる、少なくとも読める状態になっておくことが望ましいです。
国際税務を取り扱うなら、英語で営業ができるレベルの語学力が必要です。
そのためには、一般的なビジネス用語だけでなく、税に関する専門用語も英語で理解できることが求められます。
勉強を継続する姿勢も大事
現時点で特別なスキルや能力を備えていなくても、これから磨いていけば良いです。
逆に、現状に満足して勉強を怠っていると、法改正により移り変わる税制についていくことができなくなる可能性があります。
経済情勢も日々変動しますし、勉強を継続するという姿勢が税理士事務所では求められます。
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資格者紹介
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父親が会社経営をしていて、子どもの頃から将来は自分で起業し、自分の思うような人生を自分で切り拓いて生きていきたい、と考えていました。
父親の背中をずっと見てきましたので、経営者の思いや悩み、苦労などにも傍で触れることができました。
そして大学時代に出会った税理士という資格は、中小企業の最も身近なパートナーであることに非常に魅力を感じ、税理士を目指そうと決意しました。
大学卒業後、仕事をしながらの受験生活は長丁場となりましたが、無事に税理士試験に合格。
実際に自分が税理士として仕事をしていて感じることは、税理士の仕事はとてもやり甲斐があり、責任も重大であるということです。
ただし、税理士の使命は「正しい経理処理や税金計算をして、間違いのない申告書を作る」だけではありません。
専門家としての事務的なサービスにとどまらず、経営者が誰にも言えないような悩みを抱えた時に、真っ先に弊所のことを思い出して頂き、気兼ねなくご相談できるように心掛けています。
そして、経営者の思いに本気で応え、共に問題解決をしていきます。
そのため、経営者とのコミュニケーションを積み重ねにより、本物の信頼関係を構築することは重要です。
さらに「スピード対応」を常に心掛け、経営者が事業に専念できるよう、万全のサポートをさせて頂きます。
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- 所属団体
- 東京税理士会
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- 著書
- あさ出版「中小企業の資金調達方法がわかる本」(共著)
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- 経歴
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大学を卒業後、3年間の受験専念期間を経て、一般企業に営業職として入社。
その後、会計事務所に入所し、キャリアを積む。
2011年、税理士試験合格。翌2012年、税理士登録。
「より主体的に、責任を持って業務に取り組んでいきたい」と考え、2013年独立。
森下税理士事務所を開設する。
事務所概要
Office Overview