【税理士が解説】会社設立における決算月の決め方のポイント
会社を設立する際、決算月をいつにすればいいのか悩むところです。
会社が忙しい時期や売上の状況、また現金が手元に多くなる時期など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
今回は、会社設立の決算期の決め方について解説いたします。
決算月を決め方のポイント
決算月を決めるポイントは次の3つを考慮する必要があります。
- 資金に余裕のある月
- 閑散期の月
- 設立した月は決算月にしない
資金に余裕のある月
決算月を決める際に考慮すべきポイントは以下の3つです。
決算を迎えると2ヶ月以内に税務署へ申告と同時に、法人税や住民税など各種税金を納めなければいけません。
時には多額となってしまう納税するための資金がすぐに準備できないと、事業活動にも大きな影響が出てきてしまいます。
例えば、ボーナスシーズンなどと重なってしまうと資金繰りが悪化してそのために借入金をしなければならない事態に陥ってしまうことも考えられるのです。
閑散期の月
はじめようとする会社においてその業界の繁忙期や閑散期などがあらかじめわかるようなら、予測をした上で決算期を決めるのもポイントです。
例えば引越業界では3月が稼ぎどきですので、2ヶ月後の1月決算や2月決算は避けるようにします。
決算業務はその準備だけでも多忙となり、事業活動にも今後の事業計画にも集中できずに中途半端な状態となってしまいます。
繁忙期は避けて閑散期を決算期に設定しておくことが適切です。
設立した月は決算月にはしない
会社の設立日を決算月にする人も多いのですが、そうすると会社設立したときに受ける消費税の免税期間が短くなってしまいます。
株式会社(資本金1,000万未満)を設立したら最初の第1期目は、消費税が免除されます。
免除期間は設立してから1年です。
しかし設立日を決算月にしてしまうと、免除期間が1ヶ月未満となってしまいます。
消費税免税の特典を可能な限り利用するなら、設立月の前月を決算月にすると免税期間を長くできます。
決算月は変更できるのか
決算月は後から変更可能です。
もし適切とは思えない月に設定してしまっても、定款へ記載し公証役場で認証を受け税務署に変更届を提出することで変更はできます。
また決算月の見直しも、いずれ起こり得ることもあります。
そのようなときも決算月の変更は可能です。
まとめ
決算月は会社設立の際に決めなければなりません。
決算月を選ぶポイントを間違えると損をしてしまうことがあるため、慎重に行う必要があります。
業績や実績をしっかりと見極めて自社に最適な決算月を決定します。
また決算月は後から変更は可能ですので、間違えてしまったとしてもすぐに気づけば修正可能です。
会社設立には多くの処理をしなければなりません。
決算月の決め方などわからないことがあれば、早めに税理士に相談することをおすすめします。
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資格者紹介
Staff
父親が会社経営をしていて、子どもの頃から将来は自分で起業し、自分の思うような人生を自分で切り拓いて生きていきたい、と考えていました。
父親の背中をずっと見てきましたので、経営者の思いや悩み、苦労などにも傍で触れることができました。
そして大学時代に出会った税理士という資格は、中小企業の最も身近なパートナーであることに非常に魅力を感じ、税理士を目指そうと決意しました。
大学卒業後、仕事をしながらの受験生活は長丁場となりましたが、無事に税理士試験に合格。
実際に自分が税理士として仕事をしていて感じることは、税理士の仕事はとてもやり甲斐があり、責任も重大であるということです。
ただし、税理士の使命は「正しい経理処理や税金計算をして、間違いのない申告書を作る」だけではありません。
専門家としての事務的なサービスにとどまらず、経営者が誰にも言えないような悩みを抱えた時に、真っ先に弊所のことを思い出して頂き、気兼ねなくご相談できるように心掛けています。
そして、経営者の思いに本気で応え、共に問題解決をしていきます。
そのため、経営者とのコミュニケーションを積み重ねにより、本物の信頼関係を構築することは重要です。
さらに「スピード対応」を常に心掛け、経営者が事業に専念できるよう、万全のサポートをさせて頂きます。
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- 所属団体
- 東京税理士会
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- 著書
- あさ出版「中小企業の資金調達方法がわかる本」(共著)
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- 経歴
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大学を卒業後、3年間の受験専念期間を経て、一般企業に営業職として入社。
その後、会計事務所に入所し、キャリアを積む。
2011年、税理士試験合格。翌2012年、税理士登録。
「より主体的に、責任を持って業務に取り組んでいきたい」と考え、2013年独立。
森下税理士事務所を開設する。
事務所概要
Office Overview