会社の税負担を抑える節税対策のポイントと法人税の基本について
会社経営において悩む点の1つが「法人税の負担をどう抑えるか」です。適切な知識を持って取り組めば手元に残る資金を増やすことができますが、誤った方法で対策してしまうと違法になってしまうため慎重にならなくてはいけません。
重要な考え方と比較的取り組みやすい節税対策をここで取り上げていますので、節税について考え始めた方はご一読ください。
法人税の基礎知識
法人税の額は、課税所得に税率をかけて計算されます。
税率は基本的に一定ですので、節税を考える上で重要になるのは「課税所得をいかに抑えるか」という点です。
※税率は、資本金1億円以下の中小法人なら所得800万円以下の部分に対し「15%」、800万円超の部分は「23.2%」と2段階に分かれる。なお、適用除外事業者とは前3年以内に終了した各年度の所得平均が15億円を超える法人を指す
資本金1億円以下の法人など | 年800万円以下の部分 | 下記以外の法人 | 15% | |
|---|---|---|---|---|
適用除外事業者※ | 19% | |||
上記以外の普通法人 | 23.20% | |||
そして課税所得は、売上から損金(≒経費)を差し引いた金額におおむね対応しています。つまり、損金として計上できる支出を適切に扱うことが課税所得の圧縮に寄与し、法人税の負担を軽くすることにつながるわけです。
しかしながら、やみくもに支出を増やせばよいというものではありません。節税のために無駄な支出をしてしまっては、かえって会社の資金繰りを悪化させてしまいます。必要な支出について、適切なタイミングをうかがい、税制上の特例なども活用しながら取り組むことが大切です。
ポイント①人件費の有効活用
人件費は会社にとって大きな負担となるものですが、節税の観点では有効活用の余地があります。
役員への報酬
役員報酬は、一定の要件を満たせば損金として計上できます。
毎月同じ金額を支給する定期同額給与であれば、株主総会での決議、議事録の作成・保管、金額が適正であることなど、一定の要件を満たすことで損金に算入することが認められます。
会社の節税につながる反面、役員個人の税負担には注意が必要です。
役員報酬を増やすと法人税が減るものの、役員個人にかかる所得税や住民税、社会保険料は増加します。
従業員への給与・賞与
従業員に支給する給与はもちろん、賞与も損金に算入できます。
特に賞与は節税効果を調整しやすく有用な手段ですが、決算間際にあるなら決算日までに各従業員へ支給額を通知し、決算日の翌日から1ヶ月以内には支給することに留意しましょう。
また、賞与に関しては従業員のモチベーションアップにもつながるため、節税効果以外の利点も期待できます。
ポイント②共済への加入
中小企業向けの共済制度を活用することも効果的な節税手段の1つです。
掛金を損金として計上でき節税効果を高められる上、万が一の事態への備えにもなります。
たとえば「経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)」は、取引先の倒産により連鎖的に自社が破産するリスクへの備えとして利用できる仕組みです。
「中小企業退職金共済」は、従業員(役員を除く)のための退職金制度を整備できる仕組みです。こちらも掛金は全額損金にでき、かつ、従業員の福利厚生を充実させることができます。
さらに経営者個人の節税という観点では「小規模企業共済」の活用も検討の価値があるでしょう。こちらは個人事業主や規模の小さな企業(業種に対応する従業員数を基準とする)の役員向けの退職金制度で、掛金を全額所得控除として使うことができます。
ポイント③減価償却の特例を利用する
設備や備品の購入に関しては特例を利用できるかもしれません。通常であれば耐用年数に応じて分割して計上しなくてはなりませんが、特例の適用を受けることができれば早期に損金算入して当該年度の税負担を下げることができます。
たとえば、取得価額30万円未満の資産に関しては「少額減価償却資産の特例」。一定の設備投資(機械装置や測定工具、ソフトウェアなど)に関しては「中小企業経営強化税制」の適用余地があります。
ポイント④福利厚生の充実
従業員向けに福利厚生を充実させることが、節税にも効果を発揮します。
たとえば「健康診断の費用」は、福利厚生費として損金に計上できます。全社的に実施し、金額も社会通念上妥当であるなど一定要件を満たすことは必要ですが、従業員の健康管理・会社にとって重要な人材を守りながら、節税と両立することができるでしょう。
ほかにも、「社宅の活用」や「社員旅行」なども節税に寄与します。いずれも無条件に、無制限に損金算入できるわけではありませんが、一定のルールに従い税負担を軽減することにつなげられます。
正しい知識に基づいて計画的に進めることが大切ですので、税理士とも連携しながら自社に適した方法を探していきましょう。
KNOWLEDGE 基礎知識とキーワード
当事務所がご提供する基礎知識と
キーワードをご紹介いたします。
TAX ACCOUNTANT 税理士紹介

森下 敦史(もりした あつし)/ 東京税理士会
- 経歴
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大学を卒業後、3年間の受験専念期間を経て、一般企業に営業職として入社。
その後、会計事務所に入所し、キャリアを積む。
2011年、税理士試験合格。翌2012年、税理士登録。
「より主体的に、責任を持って業務に取り組んでいきたい」と考え、2013年独立。
森下税理士事務所を開設する。
- 著書
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- あさ出版「中小企業の資金調達方法がわかる本」(共著)
経営者の思いに応える、
税理士のかたち
父親が会社経営をしていて、子どもの頃から将来は自分で起業し、自分の思うような人生を自分で切り拓いて生きていきたい、と考えていました。
父親の背中をずっと見てきましたので、経営者の思いや悩み、苦労などにも傍で触れることができました。
そして大学時代に出会った税理士という資格は、中小企業の最も身近なパートナーであることに非常に魅力を感じ、税理士を目指そうと決意しました。
大学卒業後、仕事をしながらの受験生活は長丁場となりましたが、無事に税理士試験に合格。
実際に自分が税理士として仕事をしていて感じることは、税理士の仕事はとてもやり甲斐があり、責任も重大であるということです。
ただし、税理士の使命は「正しい経理処理や税金計算をして、間違いのない申告書を作る」だけではありません。
専門家としての事務的なサービスにとどまらず、経営者が誰にも言えないような悩みを抱えた時に、真っ先に弊所のことを思い出して頂き、気兼ねなくご相談できるように心掛けています。
そして、経営者の思いに本気で応え、共に問題解決をしていきます。
そのため、経営者とのコミュニケーションを積み重ねにより、本物の信頼関係を構築することは重要です。
さらに「スピード対応」を常に心掛け、経営者が事業に専念できるよう、万全のサポートをさせて頂きます。
OFFICE 事務所概要
| 事務所名 | 森下敦史税理士事務所 |
|---|---|
| 代表者 | 森下敦史(もりした あつし) [ 税理士番号:121051 ] |
| 事務所所在地 | 〒104-0045 東京都中央区築地7-2-1 THE TERRACE TSUKIJI 5階EAST |
| 連絡先 | TEL:03-6226-9566 / FAX:03-6226-9567 |
| 営業時間 | 平日 9:00~18:00 (事前予約で夜間の相談可能です) |
| 定休日 | 土・日・祝日 (事前予約で休日も対応可能です) |
| アクセス | 東京メトロ日比谷線「築地駅」徒歩4分 東京メトロ有楽町線「新富町」徒歩6分 都営浅草線「東銀座駅」徒歩10分 都営大江戸線「築地市場駅」徒歩10分 |




















